愛犬物語
愛犬物語 安岡章太郎著 1998年7月
紀州犬の愛犬コンタと過ごされた15年。
それは、世の愛犬家のみなさんが味わうのと同じ日常の出来事。
楽しいことも、苦労されたことも同じ。
散歩のパートナー、遊び相手、家族の一員としての楽しい日々。
仔犬の時代、鳴かれて困ったことや
犬の本能のままに、逃げ出し、探し回られたことも。
「欧米人に比べると、日本人は犬に自分の方から近寄っていく」
サルの日本人研究者たちが、サルと一緒に「人猿一如」になれたということから、愛犬と「人犬一如」に
なれると・・・
そういう見方があることを初めて知りました。興味深いと思いました。
そして、犬に洋服を着せたがる人たちには、批判的な考え方のようです。
欧米の老婦人にその傾向が強いとされて、犬を自分に近づけようとしているようだと・・・
「われわれの場合は、いつも自分の方から犬に近寄っていく。
たとえばわれわれが犬を連れて散歩するとき、自分では犬を引っぱっているつもりでも、
本当はたいてい犬が人間を引っぱっているのである」
そして、「犬に散歩させて貰っている」
「犬を飼う苦労話を誰彼かまわずはなしかけたがる・・・それが、私にとって”生きる”ということであるに
違いない」と結ばれています。
散歩の際、犬に引っぱられているという話については、きちんとしつけをするべきだという異論もあるでしょう。
日本犬について、心惹かれました。私には、今のところ縁がないのが少し残念です。
それにしても、安岡章太郎氏は、友人の近藤啓太郎氏の世話で犬を飼い始められたとのこと。
遠藤周作、吉行淳之介、阪口安吾、五味康祐、大江健三郎・・・
有名な小説家の名前が次々と出てきます。このことに、かなりびっくりしました。
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